外国語学習のメカニズムと大切なポイント③

さて、お約束したとおり今回は完了形 を完璧に理解してしてもらう回です。


ではではいきましょう!



1前前回は


現在完了形についてとってもシンプルに述べました。


かなり分かりやすかったんじゃないかなあと思います。


完了形とは・・・なんでしたっけ?


”ある時点において、それ以前に 起きた事を語る表現”


でしたね。前回I have paid but cannnot download,what do I do?(お金払い終わったのに、ダウンロードできないんです。 どーすりゃいいのよ?)


という表現がありました。


そもそもhaveというのは「何かを持っている、手にしている状態」を指す動詞で


で、have paid の paid


である過去分詞は「すでに発生した現象」を指したんでした。


だから


have「何かを持っている、手にしている状態」


+paid「すでに発生した現象」


=【すでに発生した現象を手にしている状態」


よってhave paid = 【現在(今)、お金を支払ったという現象 を手にしている状態】という意味



でした。思い出してきましたか?  


もし思い出せなければ前回のメールをもう一度読み直してから下の内容を呼んで下さいね!


2 過去完了のポイント


結局非常に単純なんですよ。



完了形 の定義を再確認すると


”ある時点において、それ以前に起きた事を語る表現”です。



だから過去完了の考え方としてはある時点を(現在→過去)にしてそれ以前におきた出来事を語るから過去完了なんです。


つまり現在完了をを過去の時間にスイーっとずらしただけです。


じゃあhave→had(過去形)にしてI( have) paid but cannnot download,what do I do?


I (had) paid but cannnot download,what do I do?


にすればいいんでしょうか?


答えは×です。間違っています。なぜか?



よーく冷静になって考えてみましょう。


普段呼吸して生きてますよね?


「今」呼吸しながらこの文章みてますよね?


じゃあちょっと質問変えます。


昔呼吸した日を教えてください。



「はぁ? そんなの生まれた日から今までにいまってるでしょ」


って思いました?


正解です。 大正解。


からかってるわけじゃありませんよ。僕がココでいいたいのは


現在(今)は永遠に一度しか訪れないけど


過去(昔)は無限に存在している。一秒前、一分前、一時間前みたいに


振り返ろうと思えばいくらでもできます。


だから・・・・・完了形=”ある時点において、それ以前に 起きた事を語る表現”


のルールにのっとると


現在完了=”【今(現在)】において、それ以前に 起きた事を語る表現”


過去完了=”【昔(過去)】において、それ以前に 起きた事を語る表現”


ですよね。


「あれ? 今より前におきた事はhave+過去分詞で簡単に説明できるけれど


過去(昔)より前におきたことって・・・


その過去(昔)がいつなのか?5分前なのか、5年前なのか、わからないと説明できないじゃん」


っていう矛盾が生じちゃうんです。


だから過去完了(had+過去分詞)を使うときは、ふつうはその過去(昔)がいつなのかという基準点を明らかにする必要があります


長々と説明ばかりになってしまいましたが例を挙げるとこういうことです。


例文(私が警察を呼んだときには強盗はとっくに現場から去っていた)ってどういえば良いでしょう?


when I 【called】 the policea robber already 【【had left】】the scene


です。メモ:【called】過去形:呼ぶ【【had left】】過去完了形:had+leaveの過去分詞



このように【called】という過去形の動詞がなければ


【called】(警察を呼んだ)、それ以前に 起きた事【【had left】】を語る”ことが出来ないのです。


ちなみにhaveというのは「何かを持っている、手にしている状態」を指す動詞でしたから


hadというのは「何かを持っていた、手にしていた」を指す動詞になります。haveの過去形ですから当たり前ですよね。


で、had left の left


leftはleaveの過去分詞ですから変わらずにleft=「すでに立ち去った現象」を表しています。


だから


had「何かを持っていた、手にしていた」


+left「すでに立ち去った現象」


=【すでに強盗が立ち去った現象を手にして<いた>状態です」


よってhave paid = 【警察に連絡した際には、   すでに強盗が立ち去った現象を手にして<いた>状態】という意味にいなります。


だから過去完了形のは基本的に現在完了形を過去の表現にするために使うものなのですが


先程もいったようにだから過去完了(had+過去分詞)を使うときは、ふつうはその過去(昔)がいつなのかという基準点を明らかにする必要がある

過去完了の有名な引っ掛け問題です。


「僕は幼い頃、ニューヨークで2年間 暮らしていたことがある」


を英語にしてください。



どうですか?


「えーと、 暮らしていたことがあるだから・・・現在までの継続なら現在完了だけどこれは過去の継続だからうーんと・・・過去完了をつかえばいいっぽいな」


よしI had lived in NY for 2 yearswhen I was a child 


だな! 出来たぞ!!


と思ったなら・・・間違いです。


どこが間違っているでしょうか?



忘れてません?過去完了(had+過去分詞)を使うときは、ふつうはその過去(昔)がいつなのかという基準点を明らかにする必要がある


んでしたよね。



なら 過去完了 had livedを使ったならいつが過去の基準点ですか?


lived ですか? いやいや違いますよ。


だって


〇僕が幼い頃=NYで暮らしてた時期  でしょ?僕が幼い頃 



僕がNYで暮らしてた時期 


は重なっている


という点に注意してください。



だからNYで暮らしてた時期は幼少期以前(お母さんのお腹にいるとき?笑)では無くて僕がまさに子供の頃だったころな訳ですから


「僕は幼い頃、ニューヨークで2年間 暮らしていたことがある」


はI lived in NY for 2 yearswhen I was child.


これだけです。単純に過去の事実を述べるだけでいいんです。


「~していた事がある」という日本語に引っかかっちゃだめですよー。



補足おわり




3 次は未来完了ですね


もう慣れてきました?


完了形=”ある時点において、それ以前に 起きた事を語る表現”


なので


未来完了=”未来のある時点において、それ以前に 起きた事を語る表現”



だから簡単に言えば


「未来の出来事に基準を置いてそれ以前の事柄を語る」


ということです。



ですよね。



(a)現在形I want to play soccer


未来形(b)I will play soccer.


という二つの文があります。この二つの分のニュアンスの違いはなんでしょう?


実はね別におんなじなんですよ。


(a)はwant to ~(~したい)


(b)は will ~ (~したい)


(a)現在形I want to play soccer「サッカーしたいな」


未来形(b)I will play soccer.「サッカーしたいな」


※will はもともと、ラテン語でvolo(=我欲す)という意味のコトバから来ている単語でwant to ~(~したい)という意味に非常に似ています。


なので飽くまでwill(今したい)=現在形であって


<will(現在形)+動詞の原形>全体でみた場合に未来形となることに注意してください。


まあわかりやすく言えばI willだけでは未来を意味せず


【I will play soccer】といった時に初めて「(今からおとづれる未来の時間で)サッカーしたいな」という意味になります。だから未来形とはいえど基準点は「現在」にある


なんだかまた長々説明しちゃいましたがシンプルにいえばこういうことです。


「十時に起きろ。それまでには仕事を終わらせておくから」


Get up at 10o'clock! By that time I will have finished this work.


by that time =その時までには


will+have =「未来に何かを持っている状態 手にしているだろう」


finished(finishの過去分詞)= 「~を終わらせたという現象」


だから


will+have +finished =「~を終わらせたという現象を手にしているだろう」


よってwill have finished this work


=【この仕事を終わらせたという現象を手にしているだろう】=【この仕事を終えているだろう】



という訳です。


「未来の出来事に基準を置いてそれ以前の事柄を語る」


この原理忘れないで下さい。